@gogokengo 大人向け恋愛映画の最高峰。ぜひ週末のお供にどうぞ。##映画鑑賞 ##おうちで過ごし隊 ##tiktok教室 ##映画好き ##ためになるtiktok ##家にいるだけで世界は救える ##洋画
一言でいうと「観終わったあとに美しい余韻が残る映画」です。
正直、今まで観てきた恋愛映画の中で一番好きかもしれません。
「こんなパターンのハッピーエンドありですか?」って思わず言っちゃうくらい良いクライマックスなんですよね。
めちゃくちゃ気になるな〜。
ちなみに、ジョンカーニー監督の作品は全てU-NEXTで視聴可能です。
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目次(クリックすると読みたい部分まで飛べます)
映画『ONCEダブリンの街角で』のあらすじ
30代の冴えないストリートミュージシャンとチェコからの移民で決して裕福じゃない女の切なく儚い大人のラブストーリーです。
この主演の二人には名前がないんですね。
「男」と「女」としか表記されないのですが、男女ともにめちゃくちゃ感情移入できるので、没入感が半端ないです。
主題歌にもなってる「Falling Slowly」は物語の序盤とクライマックスで2回流れるんですが、意味合いが全く変わってくるんですね。
そこにも注目しながら観ると面白さ倍増です。
ちなみに、「Falling Slowly」はアカデミー歌曲賞を受賞してるんですが、これはその年の映画主題歌で一番良かった曲に贈られる賞なんです。
主演の”男”を演じたグレン・ハンサードは監督のジョンカーニーとThe Framesというバンドを組んでた間柄で、本業は役者ではなくミュージシャンなんですね。
制作費は€130,000(約1500万円)と低予算ながら、興行収入は2000万ドル(約22億円)を超える大ヒットでジョンカーニー監督の名前を一躍有名にした映画。
ぜひ、観終わったあとの美しい余韻に浸ってください。
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そう言う意味でも「ONCE」な映画やね。
映画『ONCEダブリンの街角で』の感想
ここでは、映画『ONCEダブリンの街角で』の感想を紹介していきます。
※ネタバレも多少含みます。
女はチェコ語で何て伝えたのか?
物語の終盤、男と女がバイクでドライブに出掛けます。
そこで、女が今の旦那と上手くいってないことを知る男。
男は「今でも旦那のことを愛してる?」と聞くのですが、それに対して女はチェコ語で答えます。
当然、男はチェコ語を理解できません。
そして、その言葉には字幕がつかないので、観客にもわからないんですね。
女はその言葉の意味を教えずに、二人は戻ります。
観終わったあとに気になって調べてみたら、女はチェコ語で「私が愛してるのは、あなたよ。」という意味だったそうです。
これを知って、さらに余韻に浸りました。
「もし、この時に女がその言葉の意味を伝えていたら?」
「なぜ、女はその言葉の意味を教えなかったのか?」
そんな感情に想いを馳せながら、余韻に浸れる最高の映画です。
共演した二人のその後は?
ちなみに、男役のグレン・ハンサードと女役のマルケタ・イルグロヴァは共演をキッカケに付き合ったそうです。
しかし、長くは続かなかったとグレン・ハンザードは雑誌でこう答えてます。
彼女と恋に落ちて付き合うというのは状況からしても自然なことだったと思う。
映画を一緒に作って、オスカー受賞という、すごいことを一緒に体験したから。
あのとき恋人同士になることは友だちである二人に必要なことだったけど、最終的に望んでいることとは違うと感じたんだ。
だから今はもう付き合ってはいないけど、とてもいい友だちだよ。出典:シネマトゥデイ
結構な年の差やってんな〜。
二人とも、元から役者だったわけではないので、演技経験はほとんど無いのですが、それを一切感じさせないリアリティさがあるんですよね。
そのリアリティさが、映画の枠を越えて二人の恋愛に発展したんだと思うと、なおさら感慨深いものがあります。
映画『ONCEダブリンの街角で』のネタバレ
ここからはネタバレになります。
主演の2人は名前がないので、それぞれ「男」と「女」と表記しています。
【1日目】ストリートで出会う二人
冴えないストリートミュージシャンの男。
演奏中にチップを盗まれかけて散々な様子。
夜、一人の女がオリジナルソングに10セントだけだが、チップを入れてくれる。
男が歌っていたオリジナルソングは失恋ソングだった。
男に興味を示す女は、男が修理工だと知り「掃除機が壊れてるから直して欲しい」とお願いする。
【2日目】初めてのセッション
翌日、女は掃除機を持ってくるが、男は修理道具を持ってきてなかったため、ひとまずランチを一緒に食べることに。
話しているうちに、女が昔ピアノをやっていたことを知り、男と女は楽器店でセッションをする。
そこで二人の距離は縮まるのだった。
男の失恋ソングは元カノを想って歌った曲で未練タラタラの様子。
二人は男の家に戻り、掃除機を直す。
そして男は部屋にあがり「泊まらないか?」と誘うが、女は怒って断る。
【3日目】お互いのパートナーに対する気持ち
翌日、男は女に声をかけるが無視される。
しかし、正直に謝ってCDを渡して許してもらった様子。
その夜、彼女の家に寄ることに。
女は娘のイヴァンカと母と3人暮らしで、旦那はチェコにいるとのこと。
男は女に楽曲の作詞をお願いする。
快く引き受ける女だったが、楽曲を聞いてる最中にCDプレーヤーの電池が無くなる。
電池を買うお金もなく、娘の貯金箱から取って電池を買いに行く。
その歌詞は「私が欲しいなら、私を満足させてよ」という内容。
チェコにいる旦那のことを歌っていた。
一方その頃、男も元カノを思いながら歌っていた。
お互い、それぞれのパートナーのことが心に引っかかってる様子。
【4日目】ロンドンでの挑戦を決断する
「月曜にロンドンに行くことにした」と伝える男。
それまでに楽曲を作るから手伝ってと女を誘う。
スタジオを2000ユーロで借り、スーツを安く仕立て、銀行に融資をつけてもらい、ストリートミュージシャンに協力をお願いする。
とんとん拍子に進んでいく。
【5日目】チェコ語で想いを伝える
翌日、男は親父のバイクを内緒で借りて女をドライブに誘う。
はじめは「仕事だから」と断られるが「昼には戻れる?」と乗る。
そこで、男は女の内情を知る。
早くして結婚したが、旦那はチェコにいて今は別居中だと。
男は女から教えてもらったチェコ語で「彼を愛してる?」と聞く。
それに対し、女はチェコ語で答える。
しかし、男はその言葉の意味を理解できない(字幕も出ない)
男と女の距離は確実に縮まっている様子。
夜はみんなで男の家でリハ、親父も応援している。
【6日目】レコーディングが始まる
翌日、スタジオでレコーディングが始まる。
スタジオの担当者はやる気なさげ。
しかし、男の曲を聴いてやる気出す。
即席のバンドメンバーだったが、一致団結して良いレコーディングとなる。
【7日目】最後の別れ
朝の4時まで収録して、10分休憩。
彼女はスタジオのピアノを弾きに行く。
オリジナルソングを弾く女。
それは旦那に向けた想いを歌った歌だった。
途中で感極まって泣いて演奏を止める。
「ロンドンへ一緒に行こう」と誘う男だったが、冗談だと受け取る女。
そして、収録が終わり、カーテストを行なう。
ドライブをしながら、楽曲をカーステで流して聴き心地を確かめるというもの。
そして、遂にデモテープが完成し、別れを告げる女。
男は朝食に誘うが、女はそれを拒む。
「旦那が戻ってくる」と。
別れを惜しむ二人だったが「あとでおいで」と伝える男。
笑顔で別れた二人だったが、夜になっても女は来なかった。
【8日目】男が相談したこと
翌朝、男はデモテープを親父に聞かせる。
絶賛して送り出す親父。
少し寂しげな様子だが「全力でやれ」と後押しする。
元カノに「ロンドンへ行く」と電話をする男。
元カノは「迎えにいく」と言う。
そして最後のあいさつに行く男。
しかし、女は仕事に出ていて居ない。
街角で女を探す男。
しかし、見つからない。
初めてセッションした馴染みの楽器店にも女の姿はなかった。
店員に「奥で相談したい」と伝える男。
結局会えないまま、ロンドンへ出発することに。
なんと、男は楽器店でピアノを購入し女に贈っていた。
ピアノに喜ぶ女、そして旦那と一緒に幸せそうに過ごす女が窓の外に想いを馳せる。
映画『ONCEダブリンの街角で』は大人向け恋愛映画の最高峰だ。
『ONCEダブリンの街角で』は大人向け恋愛映画の最高峰だと感じました。
ロマンチックなのに、めちゃくちゃリアル。
映画みたいなハッピーエンドではないけど、決してバッドエンドではない。
二人にとっても、これがベストな選択肢だったと思うけど切ない。
観終わったあとに、ここまで余韻に浸れる映画はなかなか無いと思いました。
そして、これがジョンカーニー監督にとっても「初めて」のヒット作で、主演の二人にとっても「最初で最後」の主演映画になったと思うと、色んな意味でも「ONCE」な映画なんだなと。
1500万円の低予算のなかで自身の給料も削って制作し、22億円以上の興行収入を叩き出し、アカデミー歌曲賞も受賞した、ジョンカーニー監督のシンデレラストーリーの始まりとも言えるこの映画。
ぜひ、皆さんも観てみてください。
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